5、お墓は家族の病理を正す
家庭内暴力、非行、親子断絶、一家心中、夫婦不和、離婚、蒸発など――これを家族の病理という――が、いま、日本の家族や社会を蝕(むしば)んでいます。毎日のように、若者の異常行動が引き起こす殺傷事件が報道されていますが、これらの事件の背景には、家族の病理をひきずったままの加害者の状況があります。
家族の病理を正すにはどうすればよいのか。いろいろな対処法が提起されていますが、決め手になるものはありません。当相談センターでは、お墓を建てお墓参りを行う”墓の祀り”こそが家族の病理を正すと自信をもって提言しています。一般的日本人は、特定の宗教を信仰することは苦手ですが、目に見えないものに対する根源的な信仰心は、まだ失ってはおりません。この根源的な信仰心を喚起するのが、墓を建てお参りする先祖信仰です。お墓参りとなると、家族は打ち揃っていきます。墓前で手を合わせることにより、命の連鎖や命の尊さ、そして家族の絆の大切さ気づいていくのです。その結果、自然に家族の病理が正されていくのです。
具体的な事例をあげて見ましょう。
1、死者 (ホトケ) のない分家初代の方が、ご先祖様をまつる墓を建てた。家族でお参りを続けている内に、家族の心に、今あるのはご先祖様のお陰という思いが醸成され、命の連鎖と命の尊さを自覚するようになった。これまで親を親とも思わなかった子供がやさしくなり、親を敬いおもいやるようになった。また、ご先祖様は守護霊になって家族を守ってくれるんだという思いが、家族一人一人の生き方に自信をもたせるようになった。
2、父母を相次いで亡くし、何の親孝行もしていなかったと自責の念にさいなまれていた人が、亡き両親の墓を建立し、お参りを重ねるうち、気持ちが落ち着き、本来の自分を取り戻すことができた。
3、子を交通事故で亡くし錯乱していた親が、子の墓を建て、子の霊と向き合うことにより、霊との共存感覚が生じ、悲嘆が軽減され、生きる希望がもてるようになった。
4、父の再婚に反発して非行をくりかえしどうにもならなかった娘が、母をまつるお墓ができたとたん、父の母を思う心情を理解し、優しい元の娘にもどった。
5、後妻に入ったが、夫が死んで、先妻の子と自分の子が墓の建立についていがみ合い、相続でももめていた。先妻の子は、自分の両親をまつる墓を建て、後妻の子は父をまつる墓を建てたところ、仲がよくなり相続問題も解決した。
6、犬猿の仲だった兄弟姉妹が、長男がメインになつて両親の墓を建て、法要をいとなんだところ、わだかまりが消え、本来の肉親の情愛を取り戻した。
7、若い未亡人に再婚の話が持ち込まれ、決めかねていた。若死にした夫の墓を建てたところ、気持ちの整理ができ、めでたく再婚できた。
8、父親が死んで行状の改まらない長男が、長男の一人名で父をまつる墓を建てたところ、相続者としての自覚を取り戻し、懸命に家業に精を出すようになった。
9、奥さんは、一人娘。実家は、絶家になる運命。それでも亡き父 (母は健在) の墓を建てようと決心。夫に相談すると、それなら家族ぐるみで養子に入ろうといってくれ、実家は絶家を免れた。母は、感涙するばかりであった。 等々
このように、家族のいろんな悩みが、お墓を建てお参りすることにより、解決されていくのです。これこそ、「墓は家族の病理を正す」という所以 (ゆえん) であります。
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